社員を自律型社員にしたい。
自らの成長を考え、自分で行動する社員を育てたいという思いが経営者にはあります。
しかし、どのように成長したらいいのかを具体的に示している会社はほとんどありません。
そのため、自律型社員への育成は難しかったのです。
自律型社員を育成するためのツール、それが成長支援シートです。
これが社内に公開されて、初めて社員は自律型社員へと成長する準備ができます。
それだけではありません。
上司が部下を指導するときに、何を指導したらいいかということが明確になります。
今までは「指導しろ」と言われても、何を指導して良いのか上司は困っていました。
では、この成長支援シートはどのように作成したら良いでしょうか?
それは決して難しくありません。この成長支援シートは、自社の優秀な社員をモデルにして作成します。
簡単なコツさえつかめれば、誰にでも成長支援シートはつくれます。
社員が入社してから何十年にもわたる成長のマイルストーン(一里塚)をつくります。
社員は「成長しなさい」と言われても、どのように段階的に成長したらいいのかわかりません。
ただ単に高い成果を上げるだけが成長ではないからです。
社員が成長計画を立てられるような、具体的なそのマイルストーンをつくります。
それが社内で示す等級ということです。
その等級を明確にし、何十年にもわたってどのように成長したらいいのかを示すことができます。
これが昇級昇格制度です。
この昇級昇格制度は、新入社員でもわかる、理解しやすい制度です。
わかりやすいからこそ、社員は自分の将来にわたる計画を立てることができるようになるのです。
社員に「成長しなさい」と言わなくても、自らがその計画を立てることができるようになります。
元来、社員は成長したがっているのです。
そのために、現在の会社に入社したのですから。
社員は高い目標を設定することがありません。
特にそれは目標管理制度を導入した会社に見受けられる不思議な傾向です。
「目標管理制度を導入したら社員は高い目標設定をしなくなった。」
笑い話のようなことが日常茶飯事で起きています。
それは仕組みが悪いからです。
なぜなら、高い目標を設定する意欲的な社員が高く評価されない仕組みです。
社員が高い目標を設定しても、不利にならない制度。
そのようなあたり前の仕組みが必要です。
これによって全社員が高い目標を設定するようになります。
高い目標を設定する社員の成長は目を見張るものがあります。
当然のことです。
そしてこの目標管理は成長支援シートを活用します。
この成長支援シートを基にして目標設定そして実行、自己評価、そして改善内容の検討。
このセルフマネジメントサイクル(P・D・C・A)を回すことができるようになります。
1年ごとに社員の昇給を決定するということが必要になります。
この「昇給を決定する」ことは、経営者にとっては大変な年中行事の1つです。
毎年毎年様々なことを考えながら決めていますが社員が増えるたびにますます難しくなる昇給の決定。
そして決定したとしても、社長自身がすっきりしません。
そればかりか、社員から様々な質問を受けます。
そのたびに経営者は頭を抱えることになります。
よく考えれば昇給の決定において、基本的な要素は決まっています。
その要素は3つです。
1つは会社全体の業績、2つ目は社員の等級、3つめは社員の1年間の評価ということです。
これをベースに現在の経営者の考え方を可視化することによって、すべて1年前に発表することができるようになります。
もう頭を抱えることはありません。
1年前に発表することによって、社員はどのような場合に昇給が増えるのかを簡単に知ることができます。
経営者も1年前に発表することによって昇給時にはわずか3秒で昇給を決めることができるようになります。
昇給内容はすでに1年前に決まっているからです。
賞与の配分は、経営者にとって年中行事の中でも大変な仕事の1つです。
経営者にとっては、会社全体の業績に貢献した社員に賞与を多く配分する傾向があります。
これはすべての経営者にとって同じです。
全員一生懸命だったことは同じだから均等に賞与を配分するということは、あり得ない話です。そのため、その会社全体に対する業績、社員の評価等を検討し、部屋にこもりきりになって賞与を配分します。
経営者自身はさまざまなことを考えてこの配分の仕方を決めていると考えています。
しかし基本は3つです。
1つは会社全体の業績、2つ目は社員の等級、3つ目は過去6か月間の評価です。
この要素に基づいて経営者の考え方を可視化していきます。
そうすると賞与の配分の仕方に1つの法則性があることに気づきます。
これが、その経営者の独自の配分の仕方です。
同じ配分の仕方は他にありません。
それを全社員に発表することによって賞与配分のときの社員の不平不満はまったくなくなります。
経営者もその賞与配分について社員から質問を受けることはなくなります。
賞与の配分について一切の不平不満がない組織。
これをつくることによって全社員は安心して全体の業績を向上することに注力するようになります。
賞与の配分もわずか3秒で決めることができるようになります。
社員は思っています。
自分の賞与はどう決まっているのか。
自分の昇給はどう決まるのか。
それにはあらかじめ決められた方式があります。
それをすべて公開すれば社員自身は自分の昇給・賞与を事前に知ることができます。
自分のこれからの1年間の成長に合わせて昇給・賞与はどのように決定されるのか、それを自分でシミュレーションして確認することもできます。
自分が1年間で成長したとき、または成長できなかったとき、それに応じて事前にその昇給の違いと賞与の違いを知ることができるということです。
質問があればこの段階です。
この段階で上司に質問をすることができます。
基本的には、上司もその社員の昇給・賞与を増やしてあげたいと考えています。
そのためにはどのように社員が成長すればいいのか、それも事前にわかります。
そのため、この処遇計画書を活用することによって社員は決定された昇給・賞与について疑問を持つことはなくなります。
あとは自分がどう成長するかということだけです。
これでやっとじっくりと自分の成長を考えることができるようになります。
自分がこれからどのように成長していけば現在の賃金がどう変わっていくのかということがわかるようになります。
基本的な成長のパターン、「標準昇格」または「最短昇格」に合わせて自分の昇給がどう変わるのかを自分で計画することができます。
昇給は当然会社全体の業績にも影響を受けます。
その会社全体の業績がどう向上したら良いかということを自分で考え、そしてそれに基づいて自分がどのような成長パターンをするのかを考えながら自分の基本給や諸手当がどう変わるかを計画します。
それによって自分の定年退職時までの賃金を計画することができます。
自分はこの会社でどう賃金を増やすことができるのか、多くの社員がその不安を持っています。
会社側もあらゆる業績結果が変動するため、簡単には説明できません。
ところが条件をいくつか決めることによって、全ての社員が将来の賃金を計画することができます。
いわゆる自分の生涯賃金を決めるということができるということです。
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